18卒 本選考ES
総合職
18卒 | 九州大学大学院 | 男性
- Q. あなたの強みと弱みについて教えてください。
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A.
新しいことに挑戦する積極性が私の強みです。触媒有機化学研究室を希望したのも、授業で学ばなかった触媒という未知の分野に挑めると思ったからです。結果、有機化学を専門とする研究室内でも特異な「固体触媒調製法」という無機の研究をすることで、有機と無機双方の知識を得ることに成功しました。このように私は広い知識や経験を大事にし、それによる広い視野を養うことを心掛けています。一方でよく考えて行動しようとするために機動力が低い点が弱みです。私はこの強みを活かして、自分の業務のことは深く、周辺やその他に関しては広く学習することによって自己成長し、多角的な視点での課題解決を目指すと共に、足りないと考えている機動性も向上するよう努めます。 続きを読む
- Q. 研究概要600字
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A.
固体触媒では、担持金属と担体の相互作用で触媒能が変化し、金属と担体の界面が触媒活性点になりうるため、多様な担体上に粒子径の小さいナノ粒子を担持することは反応の活性を向上させるために必要であり、一般的に5 nmを下回ると高分散といわれます。担持金属ナノ粒子触媒の調製法の内、最も簡便な調製法である含浸法は、これまで金ナノ粒子の担持には適用困難とされてきました。理由としては、一般的な金触媒の前駆体である塩化金酸中の塩化物イオンが、焼成時に金の凝集を促進し、担持金ナノ粒子の粒子径を増大させるからであります。また塩化物イオンを取り除いてから焼成する析出沈殿法は担体の塩基性を利用するため、酸性担体や炭素材料に適用することは困難となります。そこで、塩化物イオンを含まない金アミノ錯体を触媒前駆体とすることによって、どの担体にも適用可能な金ナノ粒子の高分散担持法の開発を試みました。初め、グリシンを配位子とした金錯体を合成し、酸性担体のシリカに含浸法に用いたところ、塩化金酸から直接調製したものよりも小さい金ナノ粒子の担持に成功しましたが、錯体の低い安定性が問題となりました。錯体の不安定さは配位子の構造にあると考え、炭素差を一つ延長したベータ‐アラニンを配位子にすることによって安定性が向上し、それを前駆体とした含浸法で最小平均粒径2.6 nmまで小さく金ナノ粒子を担持することに成功しました。 続きを読む
- Q. 研究に取り組むうえで、自身が考えて行った工夫とその背景500字
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A.
工夫した点は二つあります。一つ目は固体触媒調製法というテーマに「合成」という観点でアプローチした点です。今まで固体触媒の調製法を、前駆体を変えることはあっても、自ら前駆体を合成することはあまりありませんでした。そこで私は含浸法という調製法が適用困難であるという点に、別の調製法ではなく、問題点の解決を試みました。結果、含浸法の問題点の克服に至り、さらには錯体合成において配位子の変更によって錯体自体の物性が変わることを活かして、脂肪族の配位子であるベータ‐アラニンから芳香族のヒスチジンにすることで物性を変え、酸性担体よりも担持困難であった活性炭にも高分散担持の兆しを見つけるに至りました。二つ目は、前提を見直すことで新たな情報を得た点です。前提として「塩化物イオンが存在してはならない」と考えられていましたが、「錯体構造中になければよい」のではと考えました。塩化物イオンを含む錯体の合成液で含浸法を行ったところ、一度錯体を単離した場合よりは小さくありませんが、塩化金酸そのものよりも小さくなりました。これによって、「塩化物イオンが存在していてもよい条件が存在する」という結論に至りました。 続きを読む
- Q. 課外活動で挑戦したことを通じて、自由に自己PR600字
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A.
私は学科内行事の実行リーダーに立候補し務めました。内容は学部の低学年や高校生に向けて各研究室の紹介をするというもので、教授や博士の方々が発表するため大変責任感の必要な仕事でした。しかしこの経験は誰もが得られるものではなく、プレッシャーを乗り越えた先に自身の成長があると考えました。会場のリサーチや、協力者との連絡を怠らず、実行委員のメンバーの指示をぬかりなく行い、行事の成功に尽力しました。行事の中で講演会からポスター発表の配置転換を短い時間でする必要がありました。そのため素早い転換が可能な配置を熟考し、メンバーの皆に資料を渡して把握してもらうことで、限られた時間で転換することができました。結果、メンバーの協力のもとで自らが導いたチームが行事の成功を収めることができた達成感と、「参加してよかった」と参加者からの声を聴いた時の嬉しさから、自身の努力が人のためになることの喜びを学びました。このように、私は経験したことのないものへの挑戦意欲が強く、挑戦のチャンスを探すことを心掛けております。また、チームを統率する力も持っており、周囲の意見を取り入れつつも自身の主張をしっかりとすることによって、課題に対する解決の精度を向上させることができます。この挑戦意欲、統率能力を貴社でも存分に発揮し、貴社を牽引する社員の一人になると共に、化学の力で社会に大きく貢献することが目標であります。 続きを読む