18卒 本選考ES
MR職
18卒 | 山口大学 | 男性
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Q.
日本の医療の問題を上げ、製薬会社として何ができるか述べなさい
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A.
私は、現在の日本の医療の課題として、医療事故、特に医薬品の誤用による事故について考えようと思います。 『医療事故情報収集等事業 平成27年度 年報』(日本医療機能評価機構,2016)によると、医療事故の報告件数は2005年から毎年増加傾向にあります。この中には、医療従事者による医薬品の取り違えによる事故など、医薬品に関する事故も含まれています。発生要因を見てみると、「当事者の行動に関わる要因」が45.6%、「ヒューマンファクター」が18.0%と高く、「環境・設備機器」内の「患者側」という項目も11.1%と高いことが分かります。この資料から、医療事故の発生には医療従事者によるものと患者によるものがあるということが分かりました。 次に、製薬メーカーである貴社が解決すべき課題は具体的にどのようなものがあるのかを考えます。上記の統計によると、医療従事者側には、「患者への説明が不十分だった(怠った)」「知識が不足していた」「技術・手技が未熟だった」などが挙げられます。患者側には、「情報不足である」ということが挙げられます。 このような問題が起こる背景には、医師不足による一人当たりの仕事の負担の増加が考えられます。したがって、情報収集に充てる時間が不足してしまうという問題が起こっているのであると考えます。ゆえに、製薬メーカーや医療機器メーカー、卸には医療従事者へ効率的な情報提供のシステムを提供する使命があると考えました。 そこで、製薬業界のリーディングカンパニーである貴社が同業他社や医療機器メーカーと連携して、医師や薬剤師に対する必修の医薬品・医療機器説明会を実施することを提案します。業界全体として、所定の説明会を毎年受講しないと医薬品や医療機器を導入することができない、という取り決めを作り、事故の未然防止に役立つ情報を提供する機会を設けます。これによって、全ての医師・薬剤師に安全に関する知識を身につけた上で医薬品を利用することができます。多忙により説明会に出席できない医師・薬剤師については、Eラーニングのシステムを利用することで効率的な情報収集を可能とします。 医療従事者に加え、患者側に対しても今までより効率的な情報提供を行います。MRによる患者向けの医薬品の安全講習を行うことで、患者による医薬品の誤用を未然に防ぎます。 利益の獲得という大きな課題はありますが、医療業界一体となって医療事故の防止に取り組む必要があります。貴社は、リーダーシップを発揮して情報提供の中心として活動する必要があると考えました。 続きを読む