20卒 本選考ES
技術職
20卒 | 静岡大学大学院 | 男性
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Q.
あなたの研究テーマや得意技術について専門外の人にもわかるように説明し、その技術を用いてどのような社会課題の解決に貢献できるか説明してください。
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A.
私は近赤外光を利用した骨内のヘモグロビン濃度計測に関する研究を行っています。私の研究ではNIRSと呼ばれる計測法を利用しており、この計測法では生体組織を非侵襲的、かつ簡易的に計測することが可能となります。この計測法を骨に適用し、骨内の毛細血管に流れるヘモグロビン濃度を計測することで骨の成長を予測することを目的としています。骨が脆くなる疾患である骨粗鬆症を診断する際にはX線や超音波を用いて骨密度を測定するのが一般的ですが、一度骨が脆くなってしまうと直すことは困難であるため、骨が脆くなる前に生活習慣を改善するなどの予防をする必要があります。現在研究している技術を用いれば骨の成長を予測することで骨粗鬆症の兆候を知ることが可能になるため、患者数を大幅に減らすことに貢献できると考えています。研究では測定装置を作製し実測を行いましたが、骨の内部構造は個人差が大きいことからヘモグロビン濃度に誤差が生じてしまうことが判明しました。そこで私は超音波診断装置で骨の内部構造を事前に把握する手法を提案し、現在提案手法の検討をしています。先行研究があまりされていない分野であるため、どのように方針立てて研究を進めるべきか苦悩することが多いですが、教授や研究室の先輩、同期などと議論しながら活路を見つけ出すことは非常に楽しく、研究にはやりがいを感じています。 続きを読む
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Q.
あなたが学生時代に取り組んだ最大のチャレンジについて教えてくださいこだわった点(難しかった点・あなたの果たした役割等)についても具体的に説明してください。
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A.
私は研究において幅広い知見を取り入れたいという思いがあったため、学士課程と修士課程で研究室を変えるという選択をしました。学士課程では基本的に先生の方針で研究を進めていき、何か壁にぶつかったときは先生と議論することで解決することができましたが、修士課程で担当していただいた先生は他大学との共同研究を非常に多くやっており多忙であったため、壁にぶつかったときに先生と議論する時間を確保することができず、自らで解決しなければいけない場面が多々ありました。また、学士時代とは異なり研究の方針をほとんど自分で決めなければならなかったため、研究の実用性、新規性などを加味しながら方針を立てていく必要がありました。そこで、私はまず基礎知識の習得を第一に考え、同じ研究室の先輩や同期と意見交換したり、過去の類似研究を参考にすることで基礎知識の習得に努めました。また、医学雑誌などで最新の論文をチェックすることで知識を吸収すると同時に、まだ誰も手をつけていない新規性のある研究ができるよう心掛けました。具体的に私は骨粗鬆症を診断する手法に関する研究を行っているのですが、骨密度を計測することで診断する従来の方法ではなく、骨内の血液状態から骨の代謝を予測することで骨が脆くなる前に予防する手法を提案いたしました。まだ研究途中ではありますが、模擬骨での計測は成功したため今後研究を進めれば十分に実用性のある技術であると考えています。今まで先生に頼っていた部分を自分で考え、応用に繋げるという環境の変化は非常に苦労しましたが、経験や知識から応用して新しいことに繋げ、挑戦していくことの重要さ、楽しさを知ることができました。 続きを読む