【未知の物性を解き明かす】【20卒】ＩＨＩの夏インターン体験記（理系/技術系）No.5615（東北大学大学院/男性）（2019/4/9公開）

まず「モノづくり」をしている会社であるという点。加えて、重工業メーカーでありつつも、化学系の活躍できそうな研究開発を行っているということを知り、参加を決意した。インターンシップの内容も自身の研究に近いものがあったので、迷わず応募できた。

IHIは年によって試験内容が異なるらしいが、2018年の夏はESによる選考のみを行うとのことだったので、学校のキャリア支援センターなどを利用し、ESの推敲を重ねた。

分子動力学シミュレーションを用いた物性研究

1週目にやったこと

1日目は会社案内や自己紹介など。それ以降は各自分かれて、自分は分子動力学シミュレーションソフト(LAMMPS)の使い方や今後の計画についてディスカッションを行うなどした。このとき、仕事は実際に社員の方々が働いている場所にデスクを用意してもらえた。

2週目にやったこと

後半はプログラムが正常に動くように改良し、まずSi結晶についての物性を計算した。その後、Siの一部を欠損させたり、C原子に置き換えたりした場合の物性値を計算し、それぞれの比較を行った。最終日前日に成果発表を行い、その後配属部署の方々との懇親会が行われた。最終日は本社に戻り、これまでの総まとめを行い、本社の社員の方々との夕食会を経て終了した。

技術開発本部の社員

なし

説明用のスライドについて、相手の知識量に応じて適切な説明を加えるようにフィードバックをされたこと。また、最終日のまとめでは、社会人としてお金を貰って働くということとそれに伴う責任についてのお話を現場の社員の方から伺った。

特に1週目には、部署でも初めて扱うソフトであったということから、正常に機能させ正しい物性値を算出させるまでに苦労した。その際、担当の社員さん(2人)と話し合ったり、建物内にある図書館で勉強したりすることで少しずつプログラムの中身を理解していった。

HPだけでは知ることが出来ないような事業(研究段階)内容について、将来の計画を教えてもらえたり、実際に働いている方々と同じ部屋で作業を進めることで、自分が将来社会人として仕事をしたときのイメージがより明確になり、自身のやりたいことやその方向性をはっきりとすることが出来た。

担当テーマが決まった(第二希望のものだったが)時点で、事前に計算科学の基礎知識について広く情報収集をしておくべきだったと思いました。

働いている社員の方々と同じ部屋で作業を進めていたので、実際の仕事の雰囲気、例えば就業時間や昼休み中の様子、仕事の進め方や会議の量などを把握することができたというのと、社員の方のご厚意でデスクだけでなく、実際の向上の様子や他部門の研究開発の様子などを知ることが出来たから。

重工業メーカーとして有名な分、工学系の知識が豊富な人材は多く集まっている様子ですが、化学や物理などの基礎知識を広く、あるいは深く身に着けている人を求めている企業でもあると感じたというのと、2週間過ごした部署の方々の雰囲気(特にお酒の場において)が自分に合っていると感じたから。

志望度が上がった理由は、化学系の出身でも重工業メーカーで活躍できるフィールドがあると実感できたというのと、特に技術開発本部の方々に関して、研究が本当に好きな人たちが集まっており、仕事を通じて周囲の方々と交流し、より自身も成長していける会社だと感じたから。

インターンシップ参加後のフォローが特に無かったので、特別有利になることはないと思います(ただし、人事担当の方はインターンシップの初日・最終日にいるので、名前は覚えてもらえるかも？)。

大学から大学院まで、化学系に所属していたので、化学メーカー、例えば東レや帝人、旭化成や三井化学などの大手企業を第一希望としていた。インターンシップについてもこれら大手化学メーカーを中心に探し、インターンシップのテーマが自身の研究内容と近い、あるいは自身の興味のある分野であれば応募しようと考えていた。

参加前は、基本的に化学系の素材メーカーのみを探していたが、夏のインターンシッププログラムを、所属する研究室の関連テーマをキーワードとして探している中で、重工業メーカーでも研究開発の段階で化学や物理などの分野の知識と経験が求められていると感じ、2019年の就職活動では化学メーカーのみに限定せずに活動している。