18卒 本選考ES
一般用医薬品研究職
18卒 | 北海道大学大学院 | 男性
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Q.
武田薬品を志望する理由をご記入ください。(300文字以内)
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A.
「誠実」、「常に患者さんを中心に考える」。この2点を掲げ、世界中のあらゆる人々のニーズに応えるため、歩み続ける貴社に私も参画したいと思い、志望した。誠実さと患者を中心とした視点は、研究職として常に持っていなければならないものであると私は考えており、貴社でならこの考えをもつ仲間と共に研究に邁進することができると考えたからである。貴社の一員、武田コンシューマーヘルスケアの一員として、OTC医薬品、ヘルスケア製品ならではの利点を生かしつつ、より多様化するお客様のニーズにいち早く対応できるような研究開発を行い、人々のQOLの向上に努めたいと考えている。 続きを読む
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Q.
あなたの特徴(長所、短所を含めた自己分析)をご記入ください。(300文字)
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A.
物静かで柔らかい印象を与える。人間関係を大切にし、表にはあらわさないが人の気持ちに敏感。ただ相手の考えを察することが苦手なため、相手の気持ちの変動が何によるものなのかを理解するのに時間を要する。相手を優先し与えるはぐくむ能力を持ち包容力がある。目の前に相対した人を絶対に馬鹿にせず、全力で相手をする。人の嫌がるような単純作業を飽きずに淡々とこなすことができる。人を気遣うあまり業務に影響を及ぼしてしまうことがあり、仕事を注意されると落ち込んでしまいがちである。感じていることや相手の言動をそのまま事実として捉えてしまう傾向があり、少々騙されやすい。期日や決まりはきちんと守りたいと考えている。 続きを読む
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Q.
大学時代、困難に直面した経験と、それを乗り越えるために取り組んだことをご記入ください(600文字以内)
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A.
低学年の学生向けの研究室紹介活動において困難に直面した。紹介活動は薬学部に配属されて間もない2年生を対象に行われるため、専門知識が無くても理解できる説明を行うことが求められていた。自分の専門分野を説明する力を身につけるチャンスであると感じ、活動に参加したが、初回は全く説明を理解してもらうことができず、無為な数時間を過ごさせてしまった。このままでは相手の学生に申し訳が立たないと思い、説明の改善に尽力した。改善にあたり最も問題であったと考えたのは、相手の学生がどの程度の知識をもっているかを捉えることができていなかった点である。初回では一般的な知識だと考えていた点から説明の流れが崩れてしまい相手に興味を抱かせることができなかった。また、相手の学生がその点を把握できていないことに気付くことができず、終盤に質問されて初めて気付いたことも問題であると考えた。以上の反省を踏まえ、説明の軸を2年生が今現在受けている授業内容に紐づけ、最初にどんな実験であるかを確実に把握してもらうことを意識し、また、相手の反応から理解できているかを判別しながら進め、それに応じて補足の説明を行うようにした。その結果、相手が興味をもって聞いてくれるようになり、最後まで意欲をもって取り組んでもらうことができた。この活動を経て、説明能力の向上というよりは、相手を理解して説明することの重要性を認識することができた。 続きを読む
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Q.
研究テーマ
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A.
消化管トランスポーターOATP2B1に対するインスリンの影響について研究しております。 続きを読む
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Q.
大学院もしくは大学での研究の背景・目的について、概要をご記入ください。(500文字以内)
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A.
インスリンによるGLUT4細胞膜移行亢進作用に関与するRab8Aが消化管においても高発現し、トランスポーターの細胞膜への局在に影響することが近年明らかとなった。加えて、インスリン受容体の消化管上皮細胞での発現が示されており、インスリンによって、消化管上皮細胞のRab8Aの活性化、ひいてはトランスポーターの細胞膜移行が惹起される可能性がある。また、当研究室ではRab8Aが消化管トランスポーターOATP2B1に影響を及ぼすことを明らかとしており、以上からOATP2B1の薬物輸送に対してインスリンが影響する可能性が考えられる。OATP2B1の輸送薬物の一つに脂質異常症に用いられるスタチン系薬物がある。糖尿病患者の約50%が脂質異常症を合併しており、糖尿病患者のスタチン系薬物の服用は珍しくない。しかし、糖尿病患者はスタチン系薬物の副作用リスクが高いとの報告もあり、インスリンの異常がスタチン系薬物の副作用リスクに影響している可能性は否定できない。糖尿病患者の安全な脂質管理の一助とすることを目的に、インスリンがOATP2B1に及ぼす影響をヒト小腸上皮様に分化するCaco-2細胞を用いて検討した。 続きを読む
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Q.
大学院もしくは大学での研究方法について、概要をご記入ください。 ご自身のアイデアやこだわりを反映させた点や、特に努力した点をご記入ください。(800文字以内)
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A.
自身の研究において、ウェスタンブロットの条件検討に最もこだわり、努力した。当初OATP2B1に対するウェスタンブロットでは非特異バンドが解析を行うことが難しいレベルで検出されていた。OATP2B1の分子量は既知のため、このバンドがOATP2B1であると、ある程度見切りをつけて解析することはできたが、このウェスタンブロットの結果が自身の論文における最も重要なデータにあたり、ここで完璧なデータを得ることが出来れば満を持して論文投稿が行えると考えていたため、非特異バンドが十分に軽減し、確実にOATP2B1と断言できるデータを何としてでも得ようと条件検討に臨んだ。先輩の助言や書籍、インターネットの情報を参考に、非特異バンドが軽減し得る変更を加えたものの、非特異バンドは軽減する気配がなく、3か月が経過する頃には当時の研究室内にある試薬・設備で実行できるほぼすべての条件の変更を行っていたが、改善することができず行き詰まってしまっていた。見かねた指導教官にウェスタンブロット用の新規抗体を購入して頂いたが、全く別の会社の抗体であったにも関わらず、その抗体を使用しても非特異バンドを生じてしまいOATP2B1と断ずることのできるデータは得ることができなかった。しかし、ここまでやったからには諦めず最後までやり抜きたいと考え、新規抗体と旧抗体についてより子細な検討を行っていたところ、誤って旧抗体の濃度をセオリーの濃度範囲よりもかなり薄い濃度にしてしまった際に非特異バンドが軽減した良好な結果を得ることができた。約半年にわたる条件検討の答えが実験ミスから生じたことに少し力が抜ける思いをしたが、それと同時に達成感も感じることができた。その極めて低濃度の条件において追加実験を行うことにより、OATP2B1と断言できるウェスタンブロットのデータを得ることができ、満を持して論文投稿を行うことができた。 続きを読む
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Q.
大学院もしくは大学での研究の結果(経過)・考察・今後の予定についての概要をご記入ください。(500文字以内)
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A.
インスリン処理によりCaco-2細胞におけるOATP2B1基質の取り込み量は有意に上昇した。また、4℃条件では取り込み亢進は見られないことから、受動輸送はこの亢進作用には関与していないことが示唆された。次にウェスタンブロット行ったところ、インスリン処理により、Caco-2細胞膜のOATP2B1発現量が上昇することが明らかとなった。これより、インスリン処理によるE3S取り込み亢進にOATP2B1が関与することが示唆された。また、ホールプロテインにおけるOATP2B1発現量には変動が生じなかったことから、インスリン処理によるOATP2B1の膜発現量上昇はOATP2B1の合成促進による相対的な上昇ではなく、既存のOATP2B1の細胞膜への移行亢進によるものであることが示唆された。以上よりCaco-2細胞において、インスリン処理によるOATP2B1基質輸送の亢進が確認され、また、それがOATP2B1の細胞膜移行によるものであることが示唆された。今後はラットを用いたin vivo試験にて、個体レベルでの影響、実際にスタチン系薬物輸送に及ぼす影響について検討する予定である。 続きを読む
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Q.
得意とする研究分野・反応・実験技術などをご記入ください。(100文字以内)
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A.
薬物吸収・トランスポーターに関する解析。細胞培養、取り込み実験、透過実験、ウェスタンブロッティング、RT-PCR、real-timePCR、細胞膜抽出(Caco-2細胞限定)。 続きを読む