22卒 インターンES
戦略コンサルタント
22卒 | 慶應義塾大学 | 男性
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Q.
あなたは、国内の超一流企業に勤め、30歳で部長に抜擢されたエリート社員です。 あなたは、勉強熱心で様々な書籍を読み漁り、各種セミナーにも参加するなどして、自己研鑽してきました 普段の仕事の中では、コアコンピタンスや、リソース・ベースド・ビューなどのカタカナ言葉を使いこなしながら部下に指示を出したり、ミーティングを取りまとめたりしてきました。 そんなあなたから⾒ると、これらの概念をちゃんと理解できていない同僚や、そもそも知らない部下を⼼の中では軽蔑し、⾃分は何でも知っていて優秀な⼈間であると思い込んでいました。 ある⽇の朝、会社に⾏くと、プロジェクトを⼀緒にやっているメンバーの榊が新人メンバーの⽔野に対して、 「この資料だと、タンタカポンの基本が出来ていないんだよね。この資料は、恥ずかしくてお客さんに出せないかな」と叱責しており、あなたを⾒た榊が「部⻑、この資料を⾒てどう思いますか。⽔野は、タンタカポンも出来ないんですよ」と⾔ってきたので、タンタカポンが何かよく分からなかったものの、あなたは「⽔野、タンタカポンは⼤事だぞ」と答えてしまいました。 また、次の⽇には、クライアントの社⻑の沖島から「先⽇、お客さんとバーに⾏ったら、出てきたものがタンタカポンだった。君はタンタカポンをどう思う︖」と⾔われ、あなたは「タンタカポン、美味しいですよね。私も好きです」と答えたところ、沖島は「⾺⿅にしているのか」と怒ってしまいました。 あなたは、頭が混乱して、クライアント先から会社に帰って、必死にインターネットや書籍で調べましたが、タンタカポンに関する説明は⼀切出て来ず、どうしても意味が分かりません。 さらにその⽇の夜に、⼤学時代の友⼈の結城と萩尾と⾷事をしていたら、彼らから「そういえば、今度の⽇曜⽇、⼩沢のためにタンタカポンするんだけど、お前もどう︖」と聞かれ、⼀層混乱しながらも「でも、俺タンタカポンやったこと無いし、苦⼿だから遠慮するよ」と答えたら、⼆⼈は怪訝そうな顔をしていました。 【問】 もう、「タンタカポン」を知っているフリで凌ぐのは限界です。 類稀な想像⼒、論理的思考⼒、思考体⼒の持ち主であるあなたは、この「タンタカポン」が何を指すのか理解するために、どのようなアクションを取りますか。また、その際あなたは、1回だけ質問をすることができます。誰にどのような質問をしますか(タンタカポンの意味を直接聞く質問はNGです)。 取るアクション、その際の質問対象、質問内容を説明した上で、そこで得られる回答を仮定し、その回答を踏まえた場合に、「タンタカポン」が何を指すのか推察してください。 回答字数は、50~1,000字とします(⽂字数の多寡は問いません。
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A.
私は水野に「友人とバーに行ったらタンタカポンが出た。今度クライアントのためにタ ンタカポンするつもりだけど、君はタンタカポンをどう思う?」と質問する。そして、 水野から「どういうことですか?タンタカポンは資料の基本なので、バーには出ませんし クライアントにタンタカポンも出来ませんよ」との返事を得られると想定したため、タ ンタカポンは「定義不可能であるが知っていて当然とされるもの」、例えれば「常識」 のようなものだと推察した。以下に質問対象、取るアクション、質問内容と得られる回 答・推察について、より詳細に記述する。 はじめに、質問をする対象を述べる。私は、新人の水野に質問するべきだと考えた。な ぜなら、水野は私の部下であるため沖島や結城に質問したときよりも詳細に答える可能 性が高く、質問もしやすい関係だと考えたためだ。 次に、取るアクションを述べる。第一に、新人の水野が分からない仕事についても私が 親切に教えるようにする。第二に、私は水野に「プロジェクトを成功させるためにも、 タンタカポンに関する質問を一点だけしたい」と伝える。なぜなら、それらのアクショ ンを取ることで水野との信頼関係がより深まり、水野からより詳細な回答を得られると 考えたからだ。 ここで質問内容について述べる。登場人物の発言内容から推測するに、タンタカポンに 対する認識はそれぞれ異なっていると思われる。このことを検証するために、水野に対 して「沖島や結城が認識しているタンタカポンの意味」が通じるかどうかを確認する。 すなわち、「友人とバーに行ったらタンタカポンが出た。今度クライアントのためにタ ンタカポンするつもりだけど、君はタンタカポンをどう思う?」と質問する。そしてこ こでは、「どういうことですか?タンタカポンは資料の基本なので、バーには出ませんし クライアントにタンタカポンも出来ませんよ」という回答を水野から得たと仮定する。 ここで、水野の「タンタカポンは資料の基本なので、バーには出ないしクライアントにタ ンタカポンも出来ない」という発言は、沖島や結城の発言と矛盾する。このことから、 「タンタカポンの認識はみな共通である」という前提が誤っていると考えられる。 よって、タンタカポンの定義はできないと推察される。以上より、タンタカポンは「定 義不可能であるが知っていて当然とされるもの」、例えれば「常識」のようなものだと 考えた。 続きを読む