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【理論的説明が鍵】【21卒】三菱ケミカルの研究開発職の2次面接詳細 体験記No.11072(埼玉大学大学院/男性)(2020/11/18公開)

2021卒の埼玉大学大学院の先輩が三菱ケミカル研究開発職の本選考で受けた2次面接の詳細です。2次面接で聞かれた質問と実際の回答や、実施時期、面接時間、面接の雰囲気、評価されたと感じたポイントなどを公開しています。ぜひ、先輩の回答を選考対策に役立ててください。

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2021卒三菱ケミカル株式会社のレポート

公開日:2020年11月18日

選考概要

年度
  • 2021年度
結果
  • 2次面接
職種
  • 研究開発職

投稿者

大学
  • 埼玉大学大学院
インターン
内定先
入社予定

選考フロー

2次面接 落選

実施時期
2020年04月
形式
学生1 面接官3
面接時間
40分
面接官の肩書
技術二人、人事一人
通知方法
メール
通知期間
1週間以内

評価されたと感じたポイントや、注意したこと

技術面接であった為、多くが研究についての質問であった。自分の中では上手く理論づけて説明できたつもりであったが落ちてしまった。

面接の雰囲気

非常に優しい方々で、うまく学生の本音を引き出そうとしている感じがした。全く緊張する雰囲気ではなかった。

2次面接で聞かれた質問と回答

研究について5分でプレゼンしてください。

資料の方はお手元にお揃いでしょうか。それでは説明を始めさせていただきます。私の研究テーマは、「桂皮酸構造含有トリフェニレン誘導体の液晶性と光重合反応に及ぼす側鎖の影響」です。大まかに内容を説明いたしますと、私の研究では半導体材料としての利用が期待されている、液晶性を示す有機化合物の合成と、その物性評価を行っています。ですので、液晶、有機合成、物性評価というのがキーワードとなりますので頭に入れていただければなと思います。それでは資料に沿って説明させていただきます。まず、研究背景ですが、液晶性有機化合物は、ある特定の温度範囲で、分子がある一定の方向に配列し、資料のFig. 1に示したような柱状のカラムナー構造を構築し、分子の積み重なりの方向に電気を通すようになります。また、一般的な無機半導体に比べ、加工性に優れており、分子エレクトロニクスの分野への利用が注目されております。しかし、この電気を通すという性質は温度に依存し、ある一定の温度でのみしか発現することができません。その為、私の研究室では、この欠点を克服するため、カラムナー構造を保持した状態で光を当て、重合させ、分子の積み重なりを固定することで、導電性と熱安定性の両方の実現を目指しています。また、私の研究では、前任者と異なる分子構造を設計し、液晶特性の変化を調査したり、重合によって得られるポリマーの形態の変化について調査しています。それでは結果と考察について説明します。まず、合成に関してですが、Fig.3 に示したようなトリフェニレン誘導体を設計し、こちらをTPCと名付けました。黄色のトリフェニレン部位と緑色のアルキル鎖によって液晶性を発現させ、青色の桂皮酸部位によって光照射による重合を可能とします。TPCはアルキル鎖の本数と、位置、長さによって分類され、スキーム1に従い、側鎖がベンゼン環のメタ位に1本導入されているTPC1m-nと、メタ位に2本導入されているTPC2mm-nを合成いたしました。この合成に関してですが、TPC1m-nとTPC2mm-nでは側鎖の立体障害に違いがあり、反応性に影響していると考えられたため、異なる反応を用いて合成しました。続いて、合成したTPCの液晶性について説明します。2ページ目をご覧ください。Fig.4 はTPCの相転移挙動を示しておりFig.5 は液晶温度での偏光顕微鏡観察によって得られた液晶組織になります。まず、TPC1m-12では液晶性を発現せずこれは側鎖の長さが短い為に、運動性が不十分であったためと考えられます。一方でTPC1m-14と16では共に液晶性を示し16ではFig.5 に示したような特徴的な砂上組織が観察されました。また、側鎖が長い16の方が運動性が大きくなり、相転移温度は低下しました。最後に、TPC2mm-4と6についてですが、こちらは側鎖の数を多くすることで、より運動性が増し、液晶性が発現しやすくなるのではないかと期待し物性を評価いたしました。結果としては、どちらも転移温度が不明確となり、これは、二本の側鎖を導入したことにより、分子同子の立体障害が大きくなり、液晶相の構築が不安定となったためと考えられます。それでも、2mm-6ではFig.5 に示したような特徴的な砂上組織が観察され不安定ながらも液晶状態が確認出来ました。最後に、光重合結果についてです。合成したTPC1m-16 と、以前の研究で合成されたTPC1p-16の液晶温度における光重合によって得られたポリマーを Fig. 6 に示しました。TPC1m-16では屈曲したファイバー状ポリマーが得られた一方で、側鎖の位置を変えたTPC1p-16ではらせん状ポリマーが生成しました。この違いから、側鎖位置の違いによって重合の際の分子の集合状態の安定性が異なると考えられ、ポリマーの形成機構の解明を現在進めております。今後の展望といたしましては、先ほどのポリマーの形成機構の解明に加え、新規のトリフェニレン誘導体の合成と物性評価を行うこと。そして、資料には記載していないのですが、TPCの導電性を測定したいと考えております。発表は以上となります。

研究で苦労したことはありますか

私の研究では、物性を評価する化合物を自ら合成しておりまして、目的の化合物にたどり着くまでに8段回。期間でいうと二ヶ月ほどかかります。その合成の中で、一番最後の反応が上手くいかないことがありました。理論上はうまくいくと考えていたため、3回同じ反応を繰り返し行いましたが上手くいかず、研究が難航してしまいした。そこで、「別の合成ルートなら上手くいくのではないか」と考え、教授とディスカッションを繰り返し、また、文献調査を行うことで私の行っている反応に近しいものを見つけることができました。その結果、目的の最終生成物が得られ、成果を上げることができまして、私の粘り強さが発揮できた経験であると思っております。

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三菱ケミカルの 会社情報

基本データ
会社名 三菱ケミカル株式会社
フリガナ ミツビシケミカル
設立日 1933年8月
資本金 532億2900万円
従業員数 13,462人
売上高 1兆2890億300万円
代表者 下平靖雄
本社所在地 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目1番1号
電話番号 03-6748-7300
URL https://www.mcgc.com/
採用URL https://www.m-chemical.co.jp/saiyo/

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