以前私が貴社のインターンシップに参加させていただいた際に最も深く印象に残ったことは、あらゆる企業を巻き込んでビジネスができるということです。インターンシップのグループワークで私たちの班は『電車deクーポン』と題しセゾンCLOのシステムを使った電車遅延時に駅で使えるクーポンが発行できるというサービスを提案してプレゼンテーションをしました。この2日間の議論の中で最も盛り上がり、そして時間をかけて悩んだのが、「どの企業とコラボレーションするか」ということでした。というのも、「決済」というフィールドがあまりにも広すぎて、自分たちが叶えたい目標はどの企業とコラボレーションするのが最も強みを発揮しながら実現できるのかということが非常に難しいものでした。最終的に某鉄道会社様とパートナーを組むという形をとったのですが、メンバーからも「これではパートナー側のメリットがやや少ない」という声があり、私自身も少し悔いの残る提案だったと感じております。そこで私は「本当に世の中のためになること」により重点を置いて貴社で実現させたいことを考えました。それは、「地方創生」です。私は地方で生まれ育ち、上京したからこそ都市との格差を身をもって実感しております。地方における決済というまさにその土地でお金を落とす行為に関するビジネスは、カード会社だからこそ、そして各地にネットワークを持つ貴社だからこそできる分野のではないかと考えました。そこでターゲットを「地方」とし、私は貴社に入社して以下のことを実現したいと思います。最も重点を置きたいのは、観光客の送客です。貴社では既に「街カードフェスタ」のような地域全体で開催される商業イベントを開催しておりますが、これを商業施設だけでなく観光地にも広げていくべきではないかと考えます。期間中対象施設でのカードご利用金額がいくら以上という方にホテル宿泊券や商品券が抽選でプレゼントされるというイベントですが、例えば、博物館など施設の入館料や遊園地・名勝などの入場料、高速道路のサービスエリア等含めて実施すれば、より多くの人やエリアを巻き込むことができます。また、観光とショッピングをより結びつきの強いものにすることができ、さらなる地域の活性化につながると考えます。これに付随して、セゾンCLOの技術を応用し、購入した「モノ」だけでなく、決済が行われた「地域」に応じて「ここを訪れた人はこのような場所も訪れています」といった案内を出すことにより、関連した観光地をユーザーに知らせたり入場料やミュージアムショップなどでの割引といったこともできたらと考えております。さらに、今後の訪日外国人観光客の増加が見込まれる中、ぜひ東京だけでなく地方にも足を伸ばしてほしいと思っております。そこで私が考えたのは、最大手民泊サイト「Airbnb(エアービーアンドビー)」との提携です。2008年にアメリカのサンフランシスコでスタートしたホストと旅行者を結びつけるサービスで、日本法人であるAirbnb Japanは2014年5月に東京に設立されました。同社の発表によると、2015年11月時点で日本におけるリスティング件数は21,000件で、2015年6月からの最初の1年間で日本で宿泊を提供したホスト数は約5,000名、海外から来たゲスト数は約52万人とのことです。Airbnbを日本で利用したゲストの93%が海外ユーザーで、うちアジアのユーザーは54%と、訪日外国人の宿泊手段として既に多大な実績を持っています。民泊ビジネスはまだ日本で法整備が整っているわけではなく、確実に成立しているビジネスではありません。しかしながら、現在非常に注目されており、今後伸びる可能性を持っていると考えられます。このサイトでの決済分野と信用保証分野に参入し、Airbnb利用時にポイントがたまるカードを発行する、また、民泊ビジネスを始めたい人の家のリフォーム代を調達したいといったニーズを汲み取り融資する等のサポートが可能になるのではないかと考えます。これを貴社が運営するオウンドメディアで地方の観光地やホストの魅力と交えて紹介することで今後民泊といえばクレディセゾンに相談するという流れを作りたいと思っております。Airbnbにとっては利用者の増加、ユーザーにとっては民泊に対する敷居の低下、貴社にとっては認知度アップと手数料収入というすべての関係者にWinをもたらしたうえでの地方への観光客送客が実現するのではないかと考えました。このように多くの地域や企業を巻き込んでビジネスができるというのは、独立系カード会社である貴社にしかできないことであると思います。また、インターンシップでは、とにかくチャレンジすることが良しとされる社風で、失敗を恐れずにどんどん常識を破っていってほしいと伺いました。お話しさせていただいた社員の方もとても魅力的で、一緒に働きたいと心から思えました。また、事業紹介にもあったように、スピード感にこだわり、多くのベンチャー企業とも提携を結んでいるということも私にとって上記の実現に向けて必須なのではないかと感じます。都市部でのサービス向上は現在やや飽和状態であり、今後伸びしろがあるのは地方でのクレジットカード利用促進やそれに付随するサービスを拡充することだと思います。地方での生活も都市での生活も両方経験している私だからこそできる仕事が貴社にはあるのではないかと思い、志望します。
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