17卒 本選考ES
研究職
17卒 | 名古屋大学大学院 | 男性
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Q.
研究概要(800)
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A.
【背景・目的】 粘液細菌からは、現在までに新奇骨格および特異的な生理活性作用を有する化合物が数多く発見されており、これらの化合物はその5割が真菌に、3割が細菌に増殖抑制効果を示します。しかし、粘液細菌は生育が遅いうえ、分離・培養が困難なため、抗生物質資源としてほとんど注目されてきませんでした。しかし、最近では新種が徐々に分離され、そこから従来にない新規な構造を持つ抗生物質が発見されるようになりました。中でもセルロース分解性の土壌生育菌であるSorangium cellulosum が生産するepothilone類という化合物は抗真菌物質として発見され、その後、抗がん剤であるpaclitaxel と同じ微小管安定作用機構と顕著な抗がん活性が見出され、人工誘導体が抗がん剤として2007年、米国で認可されています。私は、粘液細菌の二次代謝産物に着目し、保有する数株について培養を行い、新規生理活性物質を単離することを目的としました。 【方法・結果】 陸性粘液細菌S. cellulosum KU-1 株の培養条件を変えることで、従来見られなかった二次代謝産物を誘導することができました。まず、S. cellulosum KU-1 株を寒天培地で約3週間生育させた後、その菌体を液体培地に接種しました。その際、(1) 吸着樹脂を加えたもの、(2) ゲルキューブを加えたもの、(3) 無添加のものの3条件で約1ヶ月培養しました。その後、菌体をアセトン抽出し、酢酸エチルで分配することで抽出物を得ました。その中でも、ゲルキューブ添加で培養を行った場合に、主成分に加えて新たな成分(3種)の生成が見られました。またこの抽出物に植物疫病菌Phytophthora capsiciに対する抗疫病菌活性が見られたため、カラムクロマトグラフィーとHPLCによって精製を行いました。まず主成分についてHPLCで精製を試み、構造解析を行った結果、disorazole Zおよび複数の異性体であることが示唆されました。一方新たに精製が確認された成分をHPLCで精製した結果、disorazole Z epoxideとその複数の異性体の混合物でした。 Disorazole Zを含む異性体混合物と、disorazole Z epoxideを含む異性体混合物の抗疫病菌活性を調べたところ、前者が後者の100倍以上の阻害活性があることが分かりました。 【現在の研究・展望】 研究室で保有している他の菌株から、新規生理活性物質の探索を試みています。さらにスクリーニングの際に、HeLa細胞に対する毒性検定を加えることにより、今まで見つからなかった多様な生理活性物質の発見を期待します。現在までに、細胞毒性活性をもつ複数の新規化合物を単離・構造決定しています。しかし非常に微量なため、スケールアップが今後の課題です。 続きを読む
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Q.
自己PR(800)
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A.
私は「相手の視点から見た自分」を客観的に見つめなおすことで課題を発見し、改善していくことが出来ます。 私は大学時代、軽音楽サークルでベースを始めました。音楽に関しては初心者でしたが、好きなバンドの曲を自分で弾いてみたい!という思いから始めることにしました。最初のうちは練習してもうまくいかず、自分には向いてないのかなと思うこともありましたが、一緒に練習してきたバンドメンバーと観客の前で演奏する姿を想像することで毎日練習に励みました。初めてのライブ演奏では、決してうまいとは言えないような演奏でしたが、メンバーと好きな曲を演奏することに快感を覚えました。最初はそれで満足していたのですが、何度か出演するうちに、観客の方から「このバンドはまとまりがないね」と言われることがありました。実際にビデオなどで確認してみると、確かに私たちのバンドは個人の技術はそこそこいいのに、合わせて演奏すると音のバランスが悪く、まとまりがないものでした。何か問題点は無いかと考えたときに、私は他の楽器の人に問題点を指摘された時に、頭のどこかで「私の楽器の苦労を分かっていないくせに」と思ってしまうことに気づきました。そのとき私は、自分も他の楽器に同じ思いをさせていて、それがまとまらない原因なのではないかと考えました。そこで私は他の楽器も練習し、実際に合わせて演奏してみることで、ギターやドラムはどう苦労しているのか、そこからベースはどう見えているのかを理解しようとしました。すると次々に自分が見えていなかった課題が見つかるようになり、その結果自分の技術の向上にも繋がり、またベースがどう立ち回ればギターやドラムは演奏しやすいかを意識するようになり、以前よりまとまった演奏ができることに繋がりました。このように私は何かに悩んだとき、自分の目線にこだわりすぎていないか客観的に自分を見つめ、相手の視点から自分はどうあるべきかを考えることで、目標に向かって取り組める人間です。 私は貴社に入社して、配属された研究室で専門知識を身に着けた後、色々な部署を経験する等して「他部署から見た自分の部署」を客観的に見つめ、問題点を改善していくとともに、色々な視点を持って意見を出せる人材として、貴社に貢献します。色々な意見を理解し、取り入れていくことで、よりよい商品を「全員で」作り上げていきたいと思っています。 続きを読む