【背景・目的】○○は、細胞内では四量体として存在する。△△を補酵素として、解糖系の□□の反応を触媒する役割を持ち、転写や糖代謝などに関与するハウスキーピング遺伝子である。 ○○はこれまで○○としての機能の研究が進められており、大方の性質は明らかになっていた。しかし近年、他にも多くの機能を持っていることが分かってきた。そのうちの一つとして、神経変性疾患における作用がある。何らかの理由で○○が起き、脳の神経変性疾患の原因タンパク質と相互作用し、神経細胞に沈着、凝集体を形成するといわれている。根拠として、このような患者の脳から○○の増加が認められることが挙げられている。しかし実験的な証拠はまだない。 私は○○の原因として、本来安定である四量体の構造変化が起きていると考えている。そのため本研究では、●●をつくろうと試みている。構造解析には、生理条件下で測定でき、複雑な立体構造を明らかにできるNMRを用いる。可能であれば、神経変性疾患の原因タンパク質と相互作用させることで、凝集体を形成するまでのメカニズムを明らかにしたいと考えている。
【結果・今後の展望】変異導入の際のPCR条件を検討し、繰り返し行っているが、まだ変異体は得られていない。残る原因として、DNA複製の際の新しいDNA鎖伸長時に開始点となるプライマーの塩基配列が良くないこと、PCR法の際に用いた酵素と相性が悪いこと、この二点が挙げられる。今後は酵素の見直しと、その酵素を用いる際のプロトコールに従ったプライマーの設計を行う。変異が入り次第、このDNAを大腸菌に形質転換し目的タンパク質の培養精製に移る。
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