
17卒 本選考ES
研究職

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Q.
研究テーマをご記入ください。 200文字以下
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A.
代謝改善薬の探索を目的とし、適度な摂取カロリーの制限による抗老化・寿命延伸効果の重要な分子機構の一つである細胞内タンパク質を分解するオートファジーに注目しています。また、化合物Xは抗老化やオートファジー誘導作用、メタボリックシンドロームの予防効果が報告されています。私は未だ詳細不明な化合物Xとオートファジーの分子機構を解析し、化合物Xが代謝改善薬となる可能性を研究しています。 続きを読む
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Q.
研究を進める上で最大の障壁であったことは何ですか?
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A.
新規テーマ立ち上げ後、これまでの報告を確認するために行った検証のデータと私が新たに得た実験データから考察できることに矛盾する点があったことが最大の障壁でした。何に矛盾するかというと、先行論文では、化合物Xはオートファジーを促進することが報告されている点です。p62というオートファジーによる分解程度を表す指標となる因子のタンパク質量を私が解析したところ、化合物Xを細胞に処理するとp62を増加させている結果になり、オートファジーの抑制を示唆しかねないものでした。しかし先行論文では、他のオートファジー評価因子で評価し、顕微鏡を用いた画像解析データでオートファジー形成作用をオートファジー誘導というようにひとくくりにし、証明していました。実際のところ、オートファジー促進と抑制のどちらの作用が真実であるか解明しないと新規テーマを進めることはできません。私はこの問題を解決するため、この矛盾するデータをどう取り扱うか考え、新たな検討方法のヒントを得ようと論文を多読しました。 続きを読む
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Q.
それをどのように乗り越えましたか?
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A.
仮説を立て、オートファジーへの影響を解析できるような実験方法のヒントを論文から得ました。さらに、化合物Xによるp62の増加をポジティブにとらえ、このことが他の抗酸化経路の活性化に関与する可能性を解析しました。まず、p62の増加はタンパク質の分解が止まっているからなのか、タンパク質の発現が増えているからなのか解析しました。mRNAの発現が有意に増加していたため、p62の発現レベルは上昇していることが判明しました。次に、タンパク質の合成を阻害する薬剤を用いて、経時的にp62の分解度を解析し、分解が抑制されていないこと、むしろ分解されていることを実証しました。最後に、増加したp62が良い影響をもたらしているという私の仮定を検証するために、その仮定した抗酸化経路とその関連因子を解析しました。化合物Xは抗酸化経路を活性化させることと、実際に酸化ストレス誘導薬剤からの防御効果があることを証明することができました。 続きを読む
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Q.
今後予想される障壁は何ですか?
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A.
p62の発現上昇の開始点の特定が今後予想される障壁です。今回私の研究過程で、化合物Xは抗酸化経路を活性化させることを証明できました。しかし、この経路の活性化過程でp62の発現をmRNAレベルから増加させることが報告されています。p62依存的にこの経路を活性化することも私が証明しているので、それより上流経路でp62の発現レベルを上昇しうる作用点が化合物Xにはあるはずです。化合物Xが作用するメカニズムの解明を目的としているため、他の経路について解析をする必要があります。そこで、オートファジー形成過程やオートファジーの活性に重要な役割を担っている器官であるリソソームのバイオジェネシスや活性化など、オートファジーメカニズムに幅広く関与しているある因子に注目しています。この因子について、現在文献調査により知識を深め、解析途中です。予定としては、私が解明したメカニズムの開始点になる仮定の経路について、タンパク質発現量やmRNA発現量を経時的に解析することで、仮説の証明になるのではないかと考えています。 続きを読む
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Q.
今までの自分を振り返って、(研究以外で)自分らしさが発揮できたエピソードはいつのどんな場面ですか?※記入時に改行はしないでください 300文字以下
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A.
臨床実習で、会話から患者様自身の不安や悩み、現処方の問題点を見出し、医師の方に対して根拠も提示した処方提案を行い、解決へと導きました。以来実習中は、患者様や医師の方々からは相談や意見も求められ、「ありがとう」と言われることがとても嬉しかったです。もっと自分の力を発揮し、患者様の望む健康を叶えたいという気持ちが高まりました。しかし、まだ最適な治療が施されていない患者様、副作用で苦しむ患者様の新薬を待ち望む声が身に染みる実習でもありました。感謝の気持ちが最大の幸せだと感じる私にとって、新薬上市に貢献し、こういった患者様を救うことが、私の仕事のやりがいとなり幸せに繋がると確信しました。 続きを読む
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Q.
今後、どのような社会人になりたいですか?また、それはなぜですか?※記入時に改行はしないでください 300文字以下
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A.
本音を引き出し、ニーズに応える傾聴力を持った社会人になりたいです。臨床実習では、会話の中で患者様が本当に伝えたいことをくみ取ることの困難さを学びました。カルテから患者様の情報を把握することで、患者様の何を気にかければよいか把握でき、積極的な治療介入の態度を示すことができると思いました。それは信頼関係の構築につながります。患者様からは本音が聞けた上、医師の方からも信頼され、話し合いでよりよい処方提案をすることができました。このため、信頼関係の構築は、この例に限らず、人と関わるあらゆる仕事を円滑にすると考えています。私は、「傾聴力」を持った社会人になり、信頼関係を大切にできる社会人になりたいです。 続きを読む