2021卒の埼玉大学大学院の先輩がJSR研究開発職の本選考で受けた最終面接の詳細です。最終面接で聞かれた質問と実際の回答や、実施時期、面接時間、面接の雰囲気、評価されたと感じたポイントなどを公開しています。ぜひ、先輩の回答を選考対策に役立ててください。
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2021卒JSR株式会社のレポート
公開日:2020年11月19日
選考概要
- 年度
-
- 2021年度
- 結果
-
- 最終面接
- 職種
-
- 研究開発職
投稿者
選考フロー
最終面接 落選
- 実施時期
- 2020年04月
- 形式
- 学生1 面接官4
- 面接時間
- 30分
- 面接官の肩書
- 役員と部長
- 通知方法
- メール
- 通知期間
- 1週間以内
評価されたと感じたポイントや、注意したこと
最終面接も前半は技術面接、後半は人事面接であり、一次面接と同様であったが、より深掘った質問が多く、簡潔に答えることができなかった。また、逆質問の時間も多く、ただ質問するだけではなくて、自分の意見等も混ぜながら聞くと良いと感じた。
面接の雰囲気
WEBであり、面接官がそろうまで雑談をして待った。コロナで大学はどうなっていますか、等の気楽な雰囲気であった。
最終面接で聞かれた質問と回答
研究概要を5分でプレゼンしてください。
資料の方はお手元にお揃いでしょうか。初めに資料に一点、訂正があるのですが、二枚目、Fig.5 左の写真がTPC1p-16となっているのですが、正しくはTPC1m-16です。
大変失礼いたしました。それでは説明を始めさせていただきます。
私の研究テーマは、「桂皮酸構造含有トリフェニレン誘導体の液晶性と光重合反応に及ぼす側鎖の影響」です。
大まかに内容を説明いたしますと、私の研究では半導体材料としての利用が期待されている、液晶性を示す有機化合物の合成と、その物性評価を行っています。
ですので、液晶、有機合成、物性評価というのがキーワードとなりますので頭に入れていただければなと思います。
それでは資料に沿って説明させていただきます。
まず、研究背景ですが、液晶性有機化合物は、ある特定の温度範囲で、分子がある一定の方向に配列し、資料のFig. 1に示したような柱状のカラムナー構造を構築し、分子の積み重なりの方向に電気を通すようになります。また、一般的な無機半導体に比べ、加工性に優れており、分子エレクトロニクスの分野への利用が注目されております。
しかし、この電気を通すという性質は温度に依存し、ある一定の温度でのみしか発現することができません。
その為、私の研究室では、この欠点を克服するため、カラムナー構造を保持した状態で光を当て、重合させ、分子の積み重なりを固定することで、導電性と熱安定性の両方の実現を目指しています。
また、私の研究では、前任者と異なる分子構造を設計し、液晶特性の変化を調査したり、重合によって得られるポリマーの形態の変化について調査しています。
それでは結果と考察について説明します。まず、合成に関してですが、Fig.3 に示したようなトリフェニレン誘導体を設計し、こちらをTPCと名付けました。黄色のトリフェニレン部位と緑色のアルキル鎖によって液晶性を発現させ、青色の桂皮酸部位によって光照射による重合を可能とします。
TPCはアルキル鎖の本数と、位置、長さによって分類され、スキーム1に従い、側鎖がベンゼン環のメタ位に1本導入されているTPC1m-nと、メタ位に2本導入されているTPC2mm-nを合成いたしました。
この合成に関してですが、TPC1m-nとTPC2mm-nでは側鎖の立体障害に違いがあり、反応性に影響していると考えられたため、異なる反応を用いて合成しました。
続いて、合成したTPCの液晶性について説明します。2ページ目をご覧ください。
Fig.4 はTPCの相転移挙動を示しておりFig.5 は液晶温度での偏光顕微鏡観察によって得られた液晶組織になります。
まず、TPC1m-12では液晶性を発現せずこれは側鎖の長さが短い為に、運動性が不十分であったためと考えられます。
一方でTPC1m-14と16では共に液晶性を示し16ではFig.5 に示したような特徴的な砂上組織が観察されました。
また、側鎖が長い16の方が運動性が大きくなり、相転移温度は低下しました。
最後に、TPC2mm-4と6についてですが、こちらは側鎖の数を多くすることで、より運動性が増し、液晶性が発現しやすくなるのではないかと期待し物性を評価いたしました。
結果としては、どちらも転移温度が不明確となり、これは、二本の側鎖を導入したことにより、分子同士の立体障害が大きくなり、液晶相の構築が不安定となったためと考えられます。
それでも、2mm-6ではFig.5 に示したような特徴的な砂上組織が観察され不安定ながらも液晶状態が確認出来ました。
最後に、光重合結果についてです。
合成したTPC1m-16 と、以前の研究で合成されたTPC1p-16の液晶温度における光重合によって得られたポリマーを Fig. 6 に示しました。TPC1m-16では屈曲したファイバー状ポリマーが得られた一方で、側鎖の位置を変えたTPC1p-16ではらせん状ポリマーが生成しました。この違いから、側鎖位置の違いによって重合の際の分子の集合状態の安定性が異なると考えられ、ポリマーの形成機構の解明を現在進めております。
今後の展望といたしましては、先ほどのポリマーの形成機構の解明に加え、新規のトリフェニレン誘導体の合成と物性評価を行うこと。そして、資料には記載していないのですが、TPCの導電性を測定したいと考えております。
発表は以上となります。
逆質問があればお伺いします。
・研究開発の部門で活躍されている方々は、どのような人柄の方々が多いでしょうか?
・実際の研究所での実験の雰囲気や進め方等、大学と異なる部分を教えてください。
・私は御社の行動指針である4C(よんしー)の中でも特にChallengeに自信があるのですが、残りの学生生活において意識して高めておくべきものがありましたら教えてください。
・私は将来、研究チームのリーダーや、マネージャーといった立場で活躍したいと考えているのですが、そのような立場で活躍できる方の特徴がありましたら教えてください。
・今後AIやIoTの発展に伴い、ディスプレイ材料の需要は更に加速していくと思われるのですが、その更に先のニーズに先駆けた戦略や事業展開がありましたら教えていただきたいです。
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JSRの 会社情報
会社名 | JSR株式会社 |
---|---|
フリガナ | ジェイエスアール |
設立日 | 1957年12月 |
資本金 | 233億7000万円 |
従業員数 | 1,542人 |
売上高 | 4046億3100万円 |
決算月 | 3月 |
代表者 | E.ジョンソン |
本社所在地 | 〒105-0021 東京都港区東新橋1丁目9番2号 |
平均年齢 | 40.5歳 |
平均給与 | 823万8000円 |
電話番号 | 03-6218-3500 |
URL | https://www.jsr.co.jp/ |
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