
23卒 本選考ES
コンサルタント
-
Q.
マネジメントの必要性について『あなたの考え』を教えてください。
-
A.
マネジメントの究極の目的は(1)成果の創出、(2)次世代の育成であると考察する。企業が持続的成長を実現するには、プロジェクトにおけるビジネス成果の創出と同時に、将来の幹部候補になる次世代人材の育成が欠かせず、そのためにマネジメントが必要である。これは私の経験に基づいた結論である。具体的には、大学二年・三年次に会計学ゼミナールでのグループ研究を進める中で、マネジメントの必要性を認識した。大学二年次に所属していた研究グループにおいては、最終目標であるゼミ論文の完成には至ったものの、マネジメントが機能していなかったと感じる。そのグループは私を含めた二年生が四人・三年生が一人の合計五人で、○○の企業価値評価が研究テーマだった。研究の内容としては、○○業界全般についての業界分析、当該企業の経営戦略等についての企業分析、会計分析、シナリオ分析で構成されていた。初めの業界分析については、二年生全員で約二週間をかけて取り組んだが、三年生の先輩から具体的内容や必要事項に関する指示は受けなかった。結果として、業界分析の目標が不明瞭なまま始めたため、私を含めて二年生はインターネットの情報をまとめただけで、グループ研究に役立ったとは言い難い。それ以降の研究は三年生の先輩一人を中心に進み、先輩は連日徹夜で作業する期間もあった一方で、二年生に任される仕事は毎週のゼミ報告会における議事録作成に留まった。同一のグループの中で、作業に追われる三年生・研究にほぼ携わらない二年生という構図が生まれ、グループのマネジメントが機能していたとは言えない。二年生だった私個人としては、自分の努力不足を否定するつもりはないが、報告会で議論されている内容の理解が徐々に難しくなった。このグループ研究が終了した時には、来年度は自身が中心に研究を進める未来が信じ難いほどに、企業価値評価の研究におけるプロセス等を把握できていなかった。その後の大学三年次においては、○○業界の○○を価値評価の対象として、二年生が二人・私を含めた三年生が二人の合計四人のグループで研究を遂行した。しかしながら、共同研究者の三年生が○○所属で作業に従事できず、必然的に私一人が研究を主導するという状況に直面した。私一人では研究の進捗が悪化すると判断して、グループに所属する二年生に対して、公表データの集計や数値計算という事務作業を積極的にお願いした。今から振り返れば、この方針がマネジメントの目的である(2)次世代の育成に繋がったと解釈できる。グループ研究が始まった時点では、二年生とほぼ初対面だったため、コミュニケーションの機会の有効活用を心がけた。単純に仲良くなるだけでなく、現状の研究の方向性や進捗度合いを知らせたり、お願いする作業が研究でどう役立つかを説明したりするよう意識した。その結果として、後輩の二年生と信頼関係を構築できて、その後のグループ研究におけるマネジメントを支えたと感じる。作業分担を軸とするマネジメントを通じて、負担を分散化できたことで、集大成であるゼミ論文を遅延なく完成できた。もし過去の先輩のようにマネジメントを諦めて、私だけで作業を抱え込むという方法を選択したならば、完成度の高いゼミ論文は作成できなかっただろう。嬉しいことに、一緒のグループだった後輩達は引き続きゼミに所属していて、今年度は彼らがグループの中心になる予定である。企業価値評価の研究を進める中で、結果的に私がマネジメントしたグループ研究から学び取った何かが役立つことを期待したい。以上の経験から、マネジメントの必要性は(1)グループでの成果の創出、(2)次世代人材の育成に集約されると考えられる。企業内で完全に個人で仕事をする機会は稀で、あらゆる場面でグループでの目標達成に向けたマネジメントが求められる。加えて、企業が業績拡大を通じて持続的な発展を遂げるためには、マネジメントを通じた次世代人材の育成が必須である。企業風土やカルチャーが重視される日本企業については、外部人材の獲得に依存するのは早急で、まずは自社内の人材育成に注力する必要があるだろう。複雑化する現代社会において、企業が成長するためのマネジメントの必要性は高まっている。 続きを読む