今の日本の国の借金は約 1000 兆円とも言われ借金大国と称されている. 問題にもある通り消費税が 10%に引き上げとなったが, 日本の財政はまだまだ厳しい状況となるであろう. そこで, この国の借金の緩和が促されるであろうと私が考えた新税の名称は「ペット税」だ. 具体的にはペット購入時にかかる消費税とは別に課される税とペットを飼っている間一頭 一頭に対して, ある一定期間ごとに支払うペット飼育税である. 税率に関しては購入する 際にかかる税は消費税とは別に価格の 10%, ペット飼育税は飼育者の所得によって変動さ せ, 一頭当たりに飼育者の所得の 1%を徴収する. 次に, なぜ「ペット税」なのかを説明したい. そのためにまず日本におけるペット事情に ついて考える. 日本のペット飼育率というのは GfK の調査によると約 40%に上る. さらに 日本のペットランキング一位と二位の猫と犬について, 図1によると一般社団法人ペット 協会が調査した現在の年代別の飼育率は犬も猫もどちらも 50 代が一番高くなっており, 日 本の人口で高齢者が多いというのを考慮すると飼育者数は高齢者の方が多いことになる. また, 図2の年齢別の今後ペット(犬・猫)を飼育したいと考えている飼育意向率をみてみ ると, 高齢者も高いが比較的若い世代にもその意向は集中していると見受けられる. 以上から, まず日本では現在 2.5 人に 1 人がペットを飼っている状況であるので「ペット 税」による税の徴収額は当然大きなものとなり, 国の財政難緩和に有効であると考える. ま た, 現在ペット(犬・猫)を飼育している層は 40,60 代を中心とした高齢者の方が大変多く比 較的所得が高い層であり, 上記のペット飼育税に関して“税金=所得×税率”なので大きな 額の税金を徴収できる. ここで具体的に犬と猫のペット飼育税に関して単純な計算を行っ てみる. まず犬について, ペットとして飼育されている犬の総数が8,903,000 頭 (一般社団法人ペット協会より)であり, それを年代別に分けてペット飼育税の計算を行うと以下の表1の結果になる. 次に猫についても同様に計算する. ペットとして飼育されている猫の総数が9,649,000頭 でありペット飼育税の計算を表2にまとめる. 以上の結果から, 合わせて合計 82,011,594 万円≒8200 億円の税収が得られることになる.この数字は犬と猫だけのものなのでペット全体としたらこれより多い金額となるであろう. さらに今後ペットの購入を考えている層が若い年代にもいるので将来的にも安定して税収 が入ると見込まれる. 私はこの「ペット税」の導入によって国の財政難の緩和はもちろん, 世の中のペットを飼 う人の気持ちというものを変えたいと思う. 今の日本のペットの年間殺処分数をみるとド イツはその数が 0 であるのに対し, 日本は約 10 万頭近く存在する事実がある. 一日に約270 頭の計算であり, これは驚異的な数字だ. さらにその多くが飼育者の身勝手から起こる 捨て猫, 捨て犬などによって保健所に送られてきたペットたちである. これは, 安易に生き 物を飼う飼育者のその心がこのような結果を生み出しているのではないのだろうか. そこ でペットを飼う際にこの「ペット税」を導入することによって, 生き物を飼うということに 責任を感じさせ安易にペットを飼おうとする人が減少するのではないかと考える. また, この税によって得た税収のいくらかをペット保護団体や保健所, ペットと共に過ごせる施 設開発などに回して支援したりすることも可能になる. そうすることで少しでもペットの 殺処分が減少し, 飼い主がペットを大切にする環境というものが広がってほしい.
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