テニスサークルでのリーグ昇格を懸けた団体戦に力を入れて取り組みました。私たちのテニスサークルは学内最大規模の連盟に所属しており、その連盟においてリーグの入れ替えを懸けた団体戦が複数日程にわたって行われます。私たちのサークルは団体戦を選手のみならず全員で取り組むイベントと位置付けており、入会後の私は全力で取り組む先輩方の姿に魅了され、自分も主体的に団体戦に関わりたいと思うようになりました。
サークル幹部となった私は、それまでの団体戦で応援力の差がそのまま試合内容に大きく作用するケースを幾度と経験したため、団体戦に勝利するためにはサークル全体の試合応援体制の底上げが重要であると感じ、これを主体的に行うことでサークルのリーグ昇格に貢献したいと考えました。しかし、過去の経験から入会初期のサークル員は試合応援の輪の中に溶け込みづらく、応援に積極的に参加できていない傾向がある、さらには彼ら自身が団体戦を十分に楽しめていない傾向があることを課題に感じていました。私はその原因を、彼らがサークルに入会してまだ間もないため選手を身近な存在に感じられていないからであると考え、彼らと選手間の会話を積極的に促すことでこの課題の解決を図りました。しかし中には「自分の試合の準備に専念したい」と考える選手も複数おり、この方針はすぐに全体レベルまで浸透しませんでした。そこで私は彼らの想いも汲み取った上で、試合応援体制の強化が彼ら自身の試合を後押ししてくれることを表面的に伝えるのではなく、自身が過去に仲間の応援に勇気づけられたシーンを彼らと同じ選手目線から臨場感持って具体的に話すことで伝え、互いの落とし処を探しました。その結果、彼らは個人の試合終了後の時間を後日の団体戦へ向けて入会初期のサークル員との積極的な会話に割くことを表明し、実行してくれました。これらの取り組みの結果、団体戦の日程を消化するごとに入会初期のサークル員と選手間の会話の場面を数多く見かけるようになり、また彼らは試合応援に積極的に参加していく姿勢へと変化していきました。そしてチーム全体の試合応援体制の底上げが実現し、結果として私たちのサークルは念願のリーグ昇格を果たすことができました。
この団体戦への取り組みを通じて私は、チームが抱える課題に対し周囲を巻き込んで解決するためには、異なる立場の価値観を汲み取った上で個人に応じた柔軟な伝え方をすることが大切だと考えるようになりました。この経験は、多種多様な立場の利害関係者との対話を行う中でプロジェクトを進める貴社の仕事のスタイルにおいても役立てることができると考えます。
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