16卒 インターンES
サマーインターンシップ
16卒 | 慶應義塾大学 | 男性
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Q.
「だるま」を製造、販売している会社のコンサルティングを依頼されました。「だるま」は年々売上が低下しており、売上を増やしたいとの意向です。お客様との初回の打ち合わせはどのような議題にしますか。また、そのためにどのような準備をしますか。(1000字以内)
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A.
当該企業の「だるま」の売上増を目指す上で、まず第一に考えなくてはならないのがなぜ売上が年々低下しているのかという原因分析である。よって、クライアントとの初回の打ち合わせでは原因特定に向けた経営状況のヒアリングを行い、考えられる原因をクライアントと共有することを目的としたい。したがって、初回の打ち合わせの議題は「現状分析によるだるまの売上低下の原因特定」とする。 この打ち合わせを行うにあたって、考えられるだるまの売上低下の原因を事前にリサーチし、仮説立てを行っておく必要がある。原因を仮説立てるプロセスにおいて、私は「外部環境分析」および「内部環境分析」の二つの側面から企業を分析することが重要であると考える。 まず、だるま市場の外部環境について考えていきたい。第一に、だるま市場自体が衰退市場であることは大きく考えられる。世代交代によって、だるまの縁起物としての価値は薄れつつあるのではないか。すなわち、若い世代の人々がだるまに縁起物としての価値をあまり認めておらず、それが売上の低下に直接関係しているということが想定される。だが一方では、絵馬などといった仏教と深く結びつく事物への価値は、縁起物として若い世代にも未だ根強く認められているという現状がある。そこで、だるまもそのルーツは仏教にあることを考えれば、ここに縁起物としての宗教的ブランディングの余地は大きく存在する。 次に、当該企業の内部環境について考えていきたい。だるまは、伝統工芸品としての側面が強い。その伝統性を大切にするあまり、新たな消費者の嗜好やニーズに対応できていないのではないかということが考えられる。また、だるまの売上における売上先の構成は非常に大きな意味を持つ。年々低下している売上は、どの層に対するものなのか特定する必要がある。 以上の「外部環境」および「内部環境」においてそれぞれ考えられる原因をヒアリングによってより明確にし、クライアントと共有していくことがまず第一に必要だ。そのためには事前に原因のリサーチ、仮説立てを行うことが不可欠であり、打ち合わせでのヒアリングに基づきそれらの仮説をスクリーニングしていく必要があると考える。 続きを読む