19卒 本選考ES
総合職
19卒 | 京都大学大学院 | 男性
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Q.
当社を志望する理由を述べてください。あわせて、上記の希望部門やご自身の興味・関心を踏まえて、入社後に取り組んでみたいテーマと、あなたがそこで果たしたい役割について述べてください。
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A.
数十年先も皆が幸せに暮らせる社会を創っていくためには、非常に多くの課題を解決しなければならないと思います。多くの企業が課題解決に取り組んでおり、解決の手段にも様々なものがあると思います。その中でも私は、工学部で物理を学んできたという専門性を生かし、科学技術の面から課題解決をしたいと考えました。また、私が、好奇心旺盛である反面、すこし飽きっぽいという性格なため、一つの分野を極めるというよりは、ある程度幅広い分野に関わりたいと考えました。 そのような思いで、就職活動を行っているうちに、科学技術に強く、官公庁向けの案件が多い貴社に強く魅力を感じました。そして、冬のインターンに参加させていただいた際には、社員さんの人柄や会社の雰囲気に惹かれ、より一層、貴社への志望度が上がりました。 貴社でやりたいこと 私は、原子力を中心としてエネルギー全般、震災の復興や安全・防災に関心があり、貴社ではそれらのテーマに取り組みたいと考えております。 私が高校生のころ、東日本大震災が発生し、住んでいた地域は計画停電の対象となりました。それによって、今まで当たり前に感じていた電力の安定供給が、全く当たり前などではないということを実感し、エネルギー問題について関心を持つようになりました。そして、昔から理科が好きだったこともあり、大学では原子核工学を専攻しました。 しかし、一般の方々と原子力などについて会話をすると、認識のギャップがとても大きく、私も、彼らに理解してもらえるような説明を、全くできないことに気づきました。科学と一般社会との隔たりを強く実感しました。その経験から、原発に関する問題を解決したり、風評被害をなくしたりするためには、科学技術をわかりやすく、かつ正確に説明することが必要だと考えました。 また、福島第一原発とその周辺を見学した際には、震災の傷跡が今なお色濃く残っている状況を目の当たりにして、福島の復興と、原発の安全性の向上、迅速かつ安全な廃炉汚染水対策の必要性を痛切に感じました。 それらの経験から、貴社では、エネルギー政策全般や、福島の風評被害防止、復興、廃炉の推進などに携わりたいと思います。そして、自分の専門性を活かしながらも、専門に固執することなく、科学技術と一般社会との架け橋のような存在になりたいと思います。 さらに、貴社の掲げる「Act」という標語のように、調査と提言だけではなく、現場へと赴き、お客様と伴走をしながら解決策を実行したいと考えています。 続きを読む
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Q.
大学や大学院における専門分野(研究テーマ)、または最も力を入れて勉強したことについて、次の観点を織り込んで述べてください。 ①具体的内容(解り易く簡潔に) ②そのテーマを選択した背景・目的 ③独自性、自分なりの視点や工夫したこと ④その成果が社会にどのように還元できそうか
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A.
私は原子核工学を専攻しています。座学では、原子力や放射線を中心としながら、物理全般について幅広く勉強してきました。もともと理科、特に物理が好きだったことに加え、高校生のころに東日本大震災が発生し、原子力やエネルギーに強く関心を持ったため、現在の専攻を選びました。 大学院では、二次イオン質量分析(SIMS)装置の研究を行っています。SIMSとは表面分析法の一つで、試料表面にイオンビームを照射した際に放出される二次イオンを検出、質量分析をして、試料を構成する物質を同定するという手法です。SIMSを用いた二次元質量イメージングの技術開発を行い、測定装置の性能を従来に比べて大きく向上させることに成功しました。この技術を用いると、例えば、薬を投与した際に、薬が細胞内でどのような分布となるかを調べることができます。そのため創薬などにおいて社会に還元できると考えています。 この研究テーマを選択した理由としては、あまりに基礎的な研究ではなく、実際に社会に貢献できるような研究をしたかったからです。また、原子力から少し離れた研究テーマとしたもう一つの理由として、視野を広げたかったためです。SIMSは生体試料の分析に用いられる手法ですので、化学や生物など、今まで全く勉強しなかったようなことも勉強するようになり、視野が広がったように感じます。 研究の際は、効率的に成果を出せるように、次のような手順で研究を行っています。 1 研究の目的を理解し、その目的を達成するために必要なことは何かを考える。 2 現状の問題点を洗い出し、どう改善すべきかを考える。 3 その改善策のもとで、実際に実験を行い解析する。実験で得られた結果が、予想とは違ったか、違っていたら何が原因かということを考える。 4実験の考察から新たな改善策を考え、再度実験を行う 以上のプロセスを繰り返しながら研究をしています。 また、自分の力だけでは解決できない問題も多々ありますので、頻繁に指導教官に相談するなど、コミュニケーションをしっかりと取ることを意識しています。さらに、面倒な測定なども地道に行うというようなことも意識しています。 私の研究テーマは、直接的にはあまり貴社での業務に役立てることができないかもしれませんが、研究において培った思考法などは必ず役に立つと考えています。例えば、問題の原因をしらみつぶしに調べて、一つ一つの改善策を提案し、実行するということ。上司や同僚などとコミュニケーションを頻繁に取りながら仕事をするということ。決してあきらめずに地道に努力をすること。これらは、実際の業務でも必要な能力であると考えています。 続きを読む
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Q.
学業以外に力を入れたこと(スポーツ、趣味、ボランティア活動等)について、次の観点を織り込んで述べてください。 ①具体的内容 ②取り組んだ背景・目的 ③あなたの役割 ④活動全体の成果(成功/失敗したこと、得られたこと)
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A.
教育系NPO法人での活動に力を入れて取り組んでいます。小学生が対象の理科実験教室や算数教室を主催している法人です。子供たちに好奇心を持ってもらい、理科好きな子を育てるということを目標にしています。また、放射線関係の教育にも力を入れており、その関連でJSTから援助を受けています。具体的な内容は、放射線測定器の制作、電気や磁石の実験、そして、統計や確率などです。その活動の中で、私は、授業の企画、テキスト作り、実際の講義などを担当しています。 当団体には4回生の頃、研究室の先輩に誘われて参加しました。教えるのが好きだったのと、学校では気づけないような理科の面白さを分かってほしいという思いがあったので、参加しました。はじめは授業のTAをしていました。 しかし、実際に参加してみると困難の連続でした。小学生に教えるというのは初めてで、どう接して良いかもわかりませんでした。専門用語を使ってしまうこともありました。加えて、小学生ですので、集中力が無く、話を聞いてくれないということが多くありました。 そのようなことが続き、活動を続けられるか不安に思いましたが、先輩たちからアドバイスをいただきながら、徐々に活動に馴染んでいきました。また、教える際には、子供達と仲良くなるということを第一に考えるようにしました。子供と頻繁にコミュニケーションを取り、子供達と打ち解けられるように意識しました。その甲斐あってか、子供達には、集中して話を聞いてもらえるようになりました。そして、活動の運営や授業の企画のためのミーティングへの参加や、テキスト作りを依頼されるようになりました。 ミーティングやテキスト作りでは次のようなことを意識しました。まず、子供たちの目線で考えるということ。授業は、講義をする側の独りよがりにならずに、子供達が楽しみ、よく理解できるということが一番大切であると考えました。次に、どのようなことを教えるべきかということ。小学校や他の実験教室での講義内容に足りないことは何かということを考えました。それらに足らないことを補い、自分達の強みを生かして、子供達に理科や算数の本当の面白さを知ってもらうためには、どうすればよいかについて考えました。 このようにして活動を続けているうちに、リピーターの人数も5割ほどになり、一度参加した子が、その友達を連れてまた参加するということも多くなりました。さらに、教室の様子を見学しにきた神戸市の科学館の方が、自分たちの活動に共感し、活動に加わりました。現在も、より良い授業を行い、より多くの子供達が科学を好きになってくれるよう、活動を続けています。 続きを読む