【新規事業の挑戦】【18卒】三井物産の冬インターン体験記（文系/コースA）No.813（早稲田大学/男性）（2018/1/29公開）

総合商社にもともと興味があった。商社パーソンと呼ばれる社員の方がどういう人なのか知ってみたいと考えていた。新規事業立案をイチから体験できるというのは面白そうだと思った。チームの動かし方など、その後の就活にも役立つことを期待していた。

企業の採用ホームページで、人事担当者メッセージなどに目を通した。プレゼン動画の提出に備え、IR資料などをチェックし、フォントや配色を少し真似た。

事業部間のシナジーを生む新規事業

前半にやったこと

前半はグループごとに割り当てられた事業本部の理解と、事業本部内で完結する新規事業の立案を行った。それぞれ、グループで全体に向け発表をする時間があった。社員がグループに一人ずつ密着し、フィードバックをしてくださる。

後半にやったこと

後半はグループのメンバーが一部入れ替えられ、事業本部を跨いでシナジーを発揮するような新規事業立案を行った。最終日に最終発表会がある。それまで、社員の講演が１日１回ある。

室長／部長

なし

発表を審査する人を、クライアントや協業相手だと考えるようにアドバイスされた。スライドつくりで意見が分かれたときも、「幹部クラスの社員ならどっちが好きになるか」という視座で検討することができた。

全日程が会議室で進むので、GD選考が5日間続いているような感覚になった。インターンを企業へのアピールの場だと考えて、自己主張が強くなっているのかな、と見えてしまう学生も多く、本音で話し合うのが難しいと感じた。徹夜で発表をつくるチームも出てくるなど、体力的にもしんどい。

リーダーシップのかたまりみたいな学生ばかりの中で、そこで発揮できる自分の強みを見出し、貫徹していくことの大切さを学んだ。実際に、新規事業のネーミングを、審査員の部長に褒められた。チームを越えて学生とも仲良くなった。就活を進めるうえでのネットワークが広がったことも、大きな収穫だ。

世界各国を対象とした新規事業立案が中心になる。経済や気候など、国際情勢へのアンテナが鋭い人は、ポンポンとビジネスのアイデアが出てくるようだ。

業務体験というよりは、ビジネスの体験であった。実際に会議室で新規事業立案を担当している社員はごくわずかだろうと思っていた。ひとりの商社パーソンとして行うであろう、ステークホルダーとの交渉や出張しての視察の細かい内容は、社員のお話を伺うという形でしか知ることができなかった。

ファシリテーションの上手さや距離の縮め方、外資系企業の「就活実績」などという、周りの学生のレベルの高さをみて、選考を通過できる気がしなくなった。気が合う学生が、他の業界よりも少なかったため、この業界は向いていないのではないかという思いが強くなった。

食事が豪華だったり、ドリンクが取り放題だったりという研修施設の豪華さから、卓越した「社員への投資」を実感した。お世話になったアドバイザー社員の方も、親切で頭のキレる方ばかりだった。こういう会社で、こういう方々の下で働けたらこの上ないだろうという思いが強くなった。

室長、部長をはじめ、人事担当者のコミット具合が相当高いことから、チーム内での動きや発表会での言動が、そのまま選考情報になっていると思った。その意味で、社員にアピールできる機会が多いので、有利になると考えた。

資格試験を目指して大学院に進学するか、国家公務員試験を受けるか、民間企業の就活をするかという段階でまだまだ迷っていた。いずれにせよ、社会貢献性やグローバルな環境を求めていたので、漠然と民間企業で働くならマスコミ系か交通・運輸系だと考えていた。具体的な企業名は全く想定していなかったが、東京で働きたいと考えていた。

総合商社について深く知るきっかけとなった。ダイナミックで革新的な新規事業立案を自社がイニシアチブをとって行っていくという、総合商社ならではの仕事に魅力を感じるようになった。また、商社パーソンの華やかなイメージのためか、心理的な壁を感じていたが、実際に新規事業立案のグループワークを通じ、こういう仕事なら向いているのではないか、と考えるようになった。