私が大学時代に一番頑張ったことは邦文速記研究会での練習システムの改善です。
大学で速記を始めたのは、高校時代にディベートに取り組んでおり、話し言葉を早く書くことに興味を持っていたからです。
練習システムの改善として具体的には、三つの工夫を行いました。
第一に、強豪校の関西学院大学に視察に行き、その練習方法を取り入れました。例えば、今まで三分間で読み返しの練習をしていましたが、読み返しの速度を速くするために一分間でするよう変更しました。
第二に、選手一人一人の練習進度を管理する練習計画表と練習カルテを作成しました。これにより、選手に合わせて練習時間を効率的に使えるようになりました。
第三に、速記検定の受験を企画し、継続的な練習へのモチベーションを高めました。実際に、二年夏の検定では私一人しか受検していなかったのが、三年春の検定では、十人で受検するようになりました。
当初は、他のメンバーがついてきてくれないという困難に直面しました。そのときには、各メンバーに対して声かけを行いました。また、練習時間と部室で遊ぶ時間のメリハリをつけることを意識しました。
結果、チームとしては、28年ぶりの全国大会団体優勝を成し遂げました。個人としては、この経験を通し、分析し計画を立て仲間と共に実行する力を身につけました。さらに、チームで目標を達成することの喜びや、困難に直面してもやり切ることの大切さを学びました。
このことを頑張りぬけた理由は、二つあります。
第一に、最後の青春を納得できる形で終えたいという気持ちがあったからです。中学・高校と部活動ではあまり良い成績を残せておらず、それに対する悔しさが原動力になったと思います。
第二に、目立ちたかったからです。練習にさまざまな工夫を取り入れ、全国優勝を成し遂げれば、私が注目されるだろうという打算的な意図も含まれていました。
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