22卒 インターンES
技術職
22卒 | 大阪大学大学院 | 女性
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Q.
研究の内容(1200)
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A.
私は、キラルな界面活性剤を用いて、液液界面通過について研究しています。キラルとは、左右の手のように、鏡像関係にあって重ね合わせることのできない物質の性質のことです。 液液界面に対しての研究はその測定対象が反応場として観測し難いため,あまり進められていませんでした。液液界面とは、二つの溶媒の物質とは異なる性質を示す反応場のことで、それぞれの相には見られない,分子の新しい物性が発現する可能性が大いにあると考えられます。この反応場に吸着する物質の状態を分析することはそれらの反応機構を理解するために必要なことであると考えられます。食品・農業・医薬品など生体に関係する分野において、ラセミ体のいずれか一方が望まない効果や副作用を生じる場合もあり、エナンチオマーの不斉合成・分離の重要性は極めて高いと考えられています。ラセミ体とは等量のエナンチオマーが混在する状態を意味し、エナンチオマーとはキラルの関係にある二つの分子のことで、不斉合成とはキラルな分子をつくりわけることです。不斉合成は、目的物質までのプロセスが短い天然化合物が見つからない、あるいは不斉触媒の高い開発コストや開発時間などにより市場投入が妨げられる可能性があります。一方エナンチオマーの分離では、幅広い化合物に適用可能な手法を開発できれば市場投入のコストや時間を大幅に低減できます。これまでに選択的結晶化、キラルクロマトグラフィーなどの事例が報告されていますが、コストの高さや汎用性が課題です。分離法の一つに、ELLEという方法があります。これは一般的に界面での反応、あるいは一方の溶媒において反応や分子認識を伴うことが多いのですが、界面での分子認識に成功した例は未だ少ないです。しかし、界面での分子認識が可能となれば、既存のエナンチオマー分離手法と組み合わせることにより分子選択性やキラル選択性を向上させることも期待できます。 そこで、私は、キラルな界面活性剤を用いることで、界面通過の速度を下げて、抽出速度の違いによるエナンチオマーの分離の実現を目的としています。界面における物質通過において、拡散過程と界面通過過程が考えられます。この物質通過において、拡散が律速段階であることがわかっています。律速段階というのは、一連の反応がいくつかの段階に分かれている場合、その一連の反応の中で、最も反応速度が小さく、その反応が全体の速さを決めている段階の反応のことです。つまり、この物質通過において、界面通過で起こる反応は速すぎて、界面の寄与がみられないという問題点があります。そこで、私は、この拡散を排除して、界面通過に着目する方法を検討中です。界面に吸着したキラルな界面活性剤を用いて物質移動の制御が可能になれば、分子選択制やキラル選択制を向上させた溶媒抽出系の構築が期待でき、新規分割法の開発に繋がると考えています。 続きを読む
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Q.
自分のセールスポイント(200)
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A.
私の強みは、最後までやり遂げる力です。私は、友人とフルマラソンに挑戦しました。それまでに走った最長距離は7kmであり、フルマラソンの壁は高く、何度もくじけそうになりました。しかし、練習の際は、仲間と一緒に楽しみながらの練習を意識することで、お互いのモチベーションをあげ、練習の継続に繋げることができました。練習の声を掛け合うことで、半年間、週3回の10kmの練習を欠かさず行うことができ、全員で完走できました。 続きを読む