私は様々な音楽をこよなく愛し、そしてライブに行くことが大好きである。これまでに、小さなライブハウスやフェス、大きなフェスやドームのライブまであらゆるアーティストのライブに赴いてきた。中でも私が死ぬまで忘れないだろうと感じているのは結成当初からの大ファンである欅坂46の単独野外ライブ、「欅共和国2019」である。欅坂46は国民的アイドルとしてそのファンの規模もとてつもなく大きいため、ライブに行くこと自体が至難の業である。そのため私は、宮城県から福岡県まで当選したライブには全て赴き、これまで50万円以上は費やしてきた。それほどのファンである私が「欅共和国2019」が忘れられないライブである要因は、これが彼女達の一大イベントであり、当選すること自体難しい中、ライブの最前列真ん中を勝ち取ったことにある。座席表が発表された時、私は驚きのあまり腰が抜けてしまった。フワフワした頭で会場に着き、今まであんなに小さかったステージが見渡すほど広いことに初めて気がついた。そこから見えた景色は今までのどんなライブとも違い、ステージ横の画面を通さずにも鮮明に見えるメンバー達の表情に、ライブ中はずっと夢見心地であった。以前までのライブで、会場の端から遠くで踊るメンバーを見ていたときには把握できなかった全体の動きや一瞬一瞬のメンバー同士の関わり合いなども全て見えて、瞬きする暇もなかった。ライブ中は終始声が枯れるまで叫び、筋肉痛になるほどペンライトを振り、メンバーからの放水にも劣らないほど感動による涙が溢れた。メンバーとファンが一体となってライブという空間を作り上げていることを実感し、改めてファンになって良かったと心から思えた。そしてなによりも嬉しくてもうこのまま死んでもいいと思えたのが、1番の推しメンバーである渡辺梨加に手を振ってもらった挙句、水風船を投げてもらえた瞬間だ。知らない人から見ればなんでもないただのゴムの破片だが、私にとっては人生の興奮が頂点に達したときの思い出のが沢山詰まったものであり、今でも手元に大切にとってある。沢山のライブで彼女達とつくってきた思い出を胸にしまい、どんどん新しい体制になってさらに進化していく欅坂46のこれからを、変わらず応援していきたいと思う。
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