【失敗体験】
所属する管弦楽団で一番の失敗を経験しました。私が失敗したのは「宣伝活動」です。
【経過】
団では毎年演奏会を開催していますが、長年来場者が少ないという課題がありました。私は管弦楽の魅力を多くの人に伝えたいという想いから、宣伝部長に立候補し、問題解決に着手しました。私は集客率向上のために「最寄り駅宣伝活動」というものを導入しました。この宣伝方法を取り入れたのは、街で地元の中高生の吹奏楽部がビラ配りをしていたのを見たことがきっかけでした。チラシ配りを大規模に行えば、集客率向上に繋がると思いました。そこで、団員がそれぞれの住む地域の最寄り駅で、チラシ配りを行うよう促しました。しかし、この宣伝方法に対しては団員から不満の声が多く挙がりました。具体的には、本当にそれで集客が望めるのか、宣伝方法としては非効率ではないか、などの声が挙がりました。結局、団員の協力を得ることができず、宣伝方法を見直すこととなりました。
【要因】
失敗の要因は、私が「独りよがり」であったことでした。団員の意見を聞く前に自分勝手に行動したことや、宣伝の効率を考えず闇雲に動いたことが問題でした。
【反省点】
以上のような経験から、組織の中で活動する以上、仲間のことを考えず行動することは信頼関係を崩すことに繫がり、良い結果を産まないということを知ることができました。
【改善】
以上のような反省点を踏まえ、再度宣伝活動に挑戦しました。具体的には、以下の3つのことを行いました。
①団内アンケート…反省点でもあった「独りよがり」を解消するために行いました。団員の生の声を拾うことに努め、集客が上がらない原因や宣伝方法のアイデアを募集しました。
②目標設定…団員が一丸となり、宣伝への意欲を高めるため、「例年の1.5倍の集客を目指す」という目標を設定しました。
③戦略設定…団内アンケートの結果を基に、目標設定のための戦略を掲げました。掲げた戦略は「母校宣伝作戦」です。内容は、団員にそれぞれの出身高校の部活動へ赴いてもらい、そこでの戦略を促すというものです。
この母校宣伝作戦は、集客効率と団員の負担の軽減の点から考案された方法です。母校であれば、団員もOBOGとして顔を出しやすく、宣伝の相手も音楽系の部活動ということで興味を持ってくれる可能性が高いからです。また宣伝効率の面から、最寄り駅での宣伝は、学校付近の駅、本番のホールの駅周辺にとどめました。結果として目標と作戦により、団員一人一人が高いモチベーションを持って宣伝してくれたお陰で、例年より多くの集客率を達成できました。
この体験により、成果を挙げるためには、仲間一人一人と信頼関係を築き、お互いをよく理解し、協力することが重要であることを学びました。
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