学生時代に力を入れたことの一つは「英語学習」です。
私はかつてより外国人と意思疎通を可能にする英語に興味を持っており、イギリスでの3週間の短期留学からの帰国後に自らの力で学習しようと発起しました。この時、参考書を前にただ問題に取り組むだけでは、日本の英語教育と同様に英語の4技能全ての向上は望めないと考え、全く新しい方法を導入しました。それは、英語学習を目標に向かい課題を解決していくプロジェクトとすることです。プロジェクトは一般に、目標設定、課題点の洗い出し、個々の課題に対する個別の対応策の導入を順に行います。さらに、その対応策にどの程度効果があったかの確認を行った後、それに応じて対応策を改善し、最終的に目標達成を目指していきます。私の英語学習でも同様に行いました。例えば漠然と「英語力が無い」という課題ではなく、「単語を1日30個覚えられない」や「スムーズに会話の返答ができない」のように課題点を具体化し、それに対して「ノートに書き連ね、隙間時間に読み返す」や「ノートに英語で日記をつけることにし、書く際に素早く書くことに努め、返答の瞬発力を養う」など個々の課題のための学習法を導入しました。一定期間ごとに導入した学習法の効果測定を行い、効果が薄いものに関しては、その理由を考察した上で改善を行いました。上の例の「スムーズに会話の返答ができない」という課題に対して、当初は「ノートに日記を素早く書く」という学習法でしたが、効果が薄かったために考察を行いました。その結果、話す速度は書く速度より圧倒的に速く、会話の練習として書くことは効果が薄いと結論付けました。そこで、私は体に英語を覚えさせるために「会話において骨組みとなる基本フレーズを暗記するために英文を音読する」という学習法を新たに導入しました。すると、この学習法により徐々に会話の返答がスムーズにできるようになりました。この例のように、他の課題点に対しても同様のアプローチを行い、次々と課題を解決していき、短期留学から帰国後1年経たずとして総合的な英語力が養われたと考えています。さらには、困難や問題に直面した際の解決策を模索する能力も同時に培われたと自負しています。私はこの英語学習を短期留学からの帰国後の約1年間にかけて、起床してからの登校前の時間、部活動の時間、夕食後の時間、その他の隙間時間などありとあらゆる自由に使える時間をこの方式の英語学習に費やしました。
また、「研究活動」も私が学生時代に注力したことの一つです。
数値シミュレーションを用いた密度成層流体の混合の解析というテーマは先輩から引き継いだものの、渦輪を使った混合は研究室初の試みでした。そこで、私は渦輪の計算に適した数値計算手法を学習した後に、計算過程を関数単位で組み込んでいき、ゼロからプログラムを作成しました。しかし、プログラムにはバグがあることがほとんどで、想定と異なる動作が非常に多く発生します。そのため、プログラム開発においてバグ取り作業は必須であり、バグの原因は、計算手法のミス、キーの打ち間違えなど多岐に渡ります。全く想定していない箇所からバグが発見されることもあります。このようにバグがある際、確立された解決法は無いため、ひたすらにチェックを行うしかありませんでした。このバグ取りをするため、私は平日は日中作業に取り組んだ上で、家に帰り夕食を済ませた後に、再び登校して夜遅くまでバグ取りを行いました。また、休日であっても研究室に行く場合や、遠隔操作によって自宅から研究を遂行する場合もありました。最近では、プログラムが完成に近づきバグ取り作業が減少したため、日中の作業効率を最大化し、休息の時間を十分に確保するように努めています。
以上、「英語学習」と「研究活動」の二つが学生時代に力を入れたことです。
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