私が4つの価値基準の中で特に重要視したいものは「公正・信頼」です。信頼は現在の研究活動において最も重要な事だと私は考えています。大学院で研究する中で学会発表など学外へ発表する機会が増えました。自信をもって発表を行うには自分が信頼できるデータを出すために注意深くプロセスを進める必要があります。私が行っている半導体パワーデバイスの研究では実際に10を超えるようなプロセスを経てデバイスを作製します。非常に細かいサイズ(0.5cm×0.5cm)のサンプルを作製するため、繊細さを求められる作業も多くあり、注意深く、丁寧にプロセスを進めなくてはなりません。また、プロセスの途中でミスをすると今までのプロセスが無駄になってしまうことや測定の段階になって問題が発生することもあり、プロセス終盤には失敗したくないという感情からプレッシャーを感じることもあります。私はこのような経験から、緊張感のある場面においても注意深く準備し、確認を怠らずに実験を進める能力が鍛えられています。プラントエンジニアリングの仕事においても「公正・信頼」はより重要な要素になると考えられます。設計から試運転までの長いプロセスの中で着実に成功へ向けて仕事をするという面において現在の研究活動とエンジニアリングの業務には共通する部分があります。さらに、プラントエンジニアリングでは自社で製品を製造・販売するメーカーとは違い、他社やクライアントとの協力が欠かせません。また、貴社内においても一人で仕事を行うのではなくチームで協力して行うことが多くなると思います。仲間の信頼を得なければチームが一丸となって成果を上げることが難しくなります。よって、仲間、他社、クライアントとの関係性を良好にして大きな成果を上げるためにも「公正・信頼」が大切になります。私は現在の研究活動において「公正・信頼」を重視しており研究活動によって信頼を獲得する経験を学んできました。貴社においてもこの研究室で学んだことを生かし貢献していきたいです。
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