私は成長を達成するプロセスを、ステークホルダーに対して説明できる企業が少ない、そんな現状を課題だと考える。理由は以下の通り。ファクトに基づくストーリーを展開できず、株主への利益還元を経営目標に掲げる企業が多い現状は望ましくない。私は中長期成長を達成するために、ステークホルダーの利益を実現させる必要があるという仮説を立てた。つまり債権者の利益、株主の利益、サプライヤー等の利益を実現させることで中長期成長を達成できると考えた。第一に、負債と自己資本のバランスを管理することによって、債権者の利益を実現させることが可能だと考えられる。融資先企業の負債比率が高く、財務危機リスクが高いことを債権者は望ましくないと考えるためだ。第二に、WACCを超えるROICの投資をすることで、株主の利益を実現させることが可能だと考えられる。株主は配当以外に、上のような投資によるリターンを望むためだ。第三にことグローバル企業においては、移民労働者の強制労働リスクを低減させることで、サプライヤーの利益を実現させることが可能だと考えられる。サプライチェーンにおける人権の尊重は企業の重要な責務と考えられるためだ。結論。ステークホルダーの利益を実現させ、中長期成長を達成するストーリーを論理的に展開することができた。
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