高校3年生の運動会です。私は高校入学まで運動会が大嫌いでした。しかし、高校1年生の運動会で、ブロック長や大幹部の熱い姿に心を動かされ、高校3年生では大幹部を目指しました。
私の母校は「体育会系」な学校で、運動会前の2週間は1日に5時間の練習がありました。運動会練習の大半を占めるのは「応援コンテスト」で、練習では2時間半大声で叫び続けさせられました。そのような厳しい練習が続いたある日、応援コンテストの練習の最中に大幹部が練習をストップさせ、涙を流し、声を荒げながら『どうして皆全力を出さんとや!そんなもんじゃないやろ!!1人でも力を抜いたら意味がないったい!!』と叫びました。正直少し手を抜いて参加していた私にはその言葉が突き刺さりました。ブロック長や大幹部、そして周りの友人たちが皆涙を流し、顔をしわくちゃにしながら泣いているのに気づいたとき、私も涙を流しながら大声で叫んでいることに気付きました。その時ブロック250人全員が1つにいなっている「一体感」を感じ、そのあとはひたすら無心で叫び続けました。
この経験を経て、2年生の運動会では「音頭取り」や「ダンス小幹部」などの役職に挑戦し、昼休みの自主練習には毎日参加しました。そして3年生では、あこがれの大幹部に立候補しましたが、残念ながらかないませんでした。しかし私は、私を変えてくれた母校の運動会に何らかの形で貢献したいと考え、ブロックTシャツのデザインに応募しようと決めました。1週間近くアイディアを練って応募したデザインは見事採用され、ブロック生250人が私のデザインしたTシャツを着て日々の練習に挑んでくれました。
「このデザイン大好きで2枚買いました!黄色ブロックでよかったです!」と声をかけてくれる下級生がいたり、運動会直後に大幹部全員から感謝の言葉をもらったりと、大好きだった運動会で、みんなの前に立つことこそ叶いませんでしたが、250人の心を繋げる手伝いが出来たことに胸が熱くなりました。
このように、大嫌いだった運動会を大好きにしてくれた母校の運動会において、自分にできる最大限のことにチャレンジしたことが私の最大の挑戦です。
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