私は「蛇口から安全な飲み水がいつでも当たり前に出る」社会の構築に携わりたいと思います。私は日常生活で蛇口をひねれば飲み水が出てくることが当たり前だと思って生きていました。このことが当たり前ではないということに気付かされた二つの出来事があります。まず始めに私がフィリピンの農村地帯で用水路建設のボランティア活動を行った時のことです。上下水道のインフラがほとんど整っておらず、飲み水には蛇口ではなくタンクの水を使用していました。住民の多くがFacebookなどのネットサービスを利用しているなか、水害対策になる用水路は私たち日本人学生が整備するまで使い物になりませんでした。ネット環境よりも上下水道の整備が遅れている状況に衝撃を受けました。また、国内でも上下水道が機能しない状況に直面した時は水の大切さを痛感しました。水害救援のボランティア活動にいった際、水害から一週間以上が経っても住民の方々が飲み水を求めて地域の災害対策本部にいらっしゃる姿をみて、上下水道の復旧までに時間がかかることに驚きました。このような経験から私は、どんな時でも飲み水が蛇口から出るような水道の実現を目指したいです。現に水メジャーとも呼ばれるヨーロッパの会社では、水害時も家庭への給水が断たれないような高品質なサービスを提供しています。震災や水害の多い日本だからこそ、高品質な水道事業が必要です。日本の水事業で行政と協力しながら災害に強い高品質な水道サービスを実現することができれば、水害が多い東南アジアなどの地域でも水インフラの質の向上に貢献することができると考えます。日本で災害耐性の強いPPP事業のモデルケースを創出し、「蛇口から安全な飲み水がいつでも当たり前に出る」社会を国内外で広げていきたいです。
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